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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第35章 Big Fight part2


ー翔sideー


和『少しは熱下がったの太陽くん』


「んー…ほんの少しだけ…。今39度2分」


和『うわ…』


「病院行った時は40度あったから…」


和『そっか…。薬は効いてるんだね』


「うん」


日付が変わる少し前。
俺はにのと電話で話していた。


太陽がりんご病になってからスケジュールを調整してもらい、俺は暫く休みをもらっていた。
うちの両親達がよく太陽の様子を見に来てくれて俺も助かっていた。


でも…潤は家に居る時間が少なくて。
居る時は太陽を看てくれたりはしてるけど長居は出来てない。


和『やっぱり俺看病に行こうか?』


「駄目だよ。まだとも君には移せないし…親達が手伝ってくれてるから大丈夫」


和『そっか………何か手伝える事があれば何でも言ってね?』


「うん。ありがとう」


暫く沈黙が流れる。


「………ねぇ…にの…」


和『ん?』


「こんな時だからこそ…側に居て欲しいって…思っちゃ駄目かな…」


和『………』


「………分かってる。俺達の仕事はそういう仕事だって。プライベートも仕事だって分かってる。でも…子供が熱出して苦しんでる時は…もう少し側に居て欲しいって思うのは…俺のワガママかなぁ…」


和『………ワガママじゃないですよ?忙しい事分かってても…出来ないって分かってても…気持ち伝える事は大事ですよ?』


「うん…」


和『潤くんだって太陽くんの側に居られなくて辛い筈ですよ。それに愛する妻の側に居られない事も…辛い筈ですよ』


「………」


和『『寂しい』って…伝えるだけでも伝えてみたら?』


「………うん。そうだね。ありがとうにの」


和『いいえ』


親友の言葉に俺は救われた気がした。
潤が帰って来たら少し話そう。
俺はそう決めた。
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