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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第35章 Big Fight part2


医者「うん…りんご病で間違いないでしょう」


翔「りんご病…」


医者「発熱等の症状は勿論ありますが…お子さんの場合高めに出たみたいですね」


翔「そうですか…」


翔母「じゃあ自宅療養で大丈夫なんですね?」


医者「ええ。数日は熱が高いと思いますが…。1週間程で元気になると思いますよ」


翔「………良かったぁー…」


項垂れる俺の肩に母さんが手を置いた。


医者「抗生剤と熱冷ましの薬を1週間分出しておきましょう。来週また来て下さい」


「はい。ありがとうございます」


俺は先生に頭を下げた。










「本当にお騒がせしてすみません」


帰宅して太陽を寝かせた後、帰宅する両親達を俺は玄関で見送った。


潤父「大した事なくて良かったよ。りんご病は子供にはよくある病気だ。むしろ掛かっておいた方が免疫付くからな」


「そうですね…」


翔父「………翔。どうした」


「………」


翔父「翔?」


「………俺…気付いてやれなくて…。太陽…『ママ』って呼んでたのに…忙しいから後でって…。俺…母親失格だ…」


俺の瞳から溢れる涙を手で抑える。


翔父「翔…」


潤母「翔くん」


お義母さんが俺の前に立ち、手を握ってくる。


潤母「子育てってそういうものよ。沢山失敗はある。大切なのはそこから何を学ぶかよ。翔くんは…確かに今日太陽の異変に気付かなかった。でもね、学んだでしょ?同じ失敗は繰り返さない事。それに今は…太陽くんには1番貴方が必要。こういう時は父親より母親なのよ。だから…あの子の側に居てあげて?」


「………お母さん…」


潤母「ね?」


「………はい。ありがとうございます」


翔父「お前は立派に母親をやっているよ。翔」


「………」


翔父「太陽も分かってくれてるから」


「………ありがとう」


翔母「私達は帰るけど何かあれば直ぐに連絡するのよ?」


「うん。ありがとうございます」


玄関を出て行く両親達に俺は頭を下げて見送った。
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