第34章 魅惑の薬
潤「何かりーだー達先に起きてガザガサしてた」
「そうなの?」
潤「翔と同じ。にのが腰痛くて立てないからとも君のミルク作ってた。『あんたのせいだから暫く智也の世話やれ!!』ってベッドから蹴飛ばされたって」
「あははっ」
潤「とりあえずにのの分の湿布渡したから大丈夫」
「にの…最後は自分が上になってあんあん言ってたのにね」
潤「だよなぁ…翔貼るよ」
「うん。あ、冷た…」
腰にひんやりと気持ちいい感触。
潤「よし。ご飯作って来るから横になってな?」
「いいの?ありがとう」
潤「半分俺のせいだからな。半分は翔が可愛かったせい。猫耳と尻尾で…あ!!消えてる!!」
「遅いな」
驚いて俺のお尻と頭を撫でる潤。
潤「あーもう消えたのかー。分かってたら最後にもう一戦…」
「絶対無理だから」
潤「まぁでもひと安心だな。よし、じゃあ後でな」
「うん」
ちゅっと軽いキスをして潤は立ち上がった。
潤「太陽見ててな。虎鉄ご飯あげるからおいで」
虎鉄「にゃー」
虎鉄がベッドを飛び下り、潤に着いて部屋を出て行った。
「ふぅ…あ、服着なきゃ…」
潤が枕元に置いてくれた部屋着を寝転がったまま何とか着るとまた布団に潜り込む。
隣で眠る太陽を抱き寄せ、ベッドでゴロゴロする。
暫くすると…キッチンからいい匂いが漂ってくる。
この匂い…きっと洋食だな…。
「お腹空いてきたぁ…」
目の前にある潤とそっくりな顔を見つめながら…幸せな気持ちに浸る。
「太陽…。ママね、パパの事…本当に大好きなんだ」
太陽の髪を撫でながら…俺は何となく太陽に呟いていた。
「好きで好きでたまんない。パパの全部大好き。本当に出逢えて良かった。ママはパパが居ないと死んじゃう。太陽も…それ位大好きになれる人と出逢える事…ママは祈ってるよ」
ちゅっと太陽のおでこにキスをする。
この時背後に人が立っているのにも俺は全く気付かなかった。