第33章 太陽の兄弟
ー潤sideー
「お疲れ様です」
雅紀「お疲れ様でしたー♪」
雑誌の撮影を終え、楽屋に戻る。
今日は雑誌の連載の撮影。
ペアの相手は相葉くんだった。
雅紀「松潤これで終わりだっけ?」
「うん。相葉くんは?」
雅紀「これからライオンと戯れなきゃ」
「すげーな…」
相葉くんは急いで身支度を整えると鞄を担ぐ。
雅紀「じゃあね。翔ちゃんに宜しく♪」
「うん。お疲れ様。頑張って」
慌ただしく出て行く相葉くんに手を振り、俺は携帯を開いた。
「ん?」
『着信あり』の表記。
見ると翔だった。
メールも1通。
開くと…
『○○動物病院に居ます。終わったらそこに来て下さい』
「動物病院?」
何で動物病院…?
疑問に思いながらも俺は鞄を掴み楽屋を出て行った。
マネージャーと共に動物病院にたどり着く。
引き戸を開くと広い待ち合わせスペースがある。
翔「潤!」
呼ばれた方を振り返ると…翔と太陽が立ち上がって手を振った。
太陽「パパ!」
「どうしたんだよこんな場所で…」
抱き着いて来る太陽を抱っこしながら翔を見つめた。
翔「保育園の見学の帰りにさ…子猫が目の前で車に跳ねられて…」
「え!?」
翔「雨降ってたし…放っておけなくてここに来たんだよ」
太陽「にゃんにゃんいたいいたいだったよ」
「そっか…で、その子猫は?」
翔「今手術中…どうなるか分からないって…」
「マジか…」
太陽「にゃんにゃん…しんじゃう?」
「今頑張ってるから。元気になる様に祈ろうな」
太陽「あい」
太陽の頭を撫でながら…俺は椅子に腰掛け手術が終わるのを待った。