第28章 Big Fight
ー翔sideー
和「あっ、凄い飲みやすい…」
「でしょ?」
レモンで割っているお陰か、翔さん特製のジンジャーティーはさっぱりして飲みやすかった。
そしてレタスとハムを挟んだサンドイッチも美味しい。
これなら…つわり酷くても食べられそう。
翔「他にも色々つわりにいいレシピあるから。教えるよ」
「ありがとう翔さん。翔さんも苦労したんだねつわり」
翔「そうなんだよ。でもね、潤が…色々調べてくれて作ってくれたりもして。支えてくれたんだよ…潤が…」
智「………」
太陽くんにご飯を食べさせていた翔くんの手が止まる。
翔「………ぐすっ…ごめん…」
「翔さん…」
翔「潤の事思い出したら…寂しくなっちゃった」
「翔さん…昨日眠れた?」
翔「ん…あんまり…かな…」
そう答える翔さんの瞳は寂しそうで…。
智「翔くんあのさ」
さとしがゆっくりと口を開いた。
智「昨日松潤と話した。翔くんと太陽くんがここに居る事も伝えた」
翔「………だから…一度も連絡なかったのか…」
智「うん。ごめんな。松潤も…怒鳴った事…酷く後悔して落ち込んでたよ」
翔「………」
「潤くんどうして迎えに来ないの?」
翔「今日は…スタジオに籠るって言ってたから…」
智「うん。それと…『受け入れなきゃいけないのは分かってるけど…嫌な気持ちは変わらない』って。だから…気持ちが落ち着いたら…迎えに行くって言ってた」
翔「そっか…」
智「だから安心して。怒ってはないから」
翔「うん…」
「翔さん…どうする?」
翔「………」
智「………」
翔「………潤に会いたい…」
翔さんがぽつりと呟いた。