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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第27章 Tears


ー和也sideー


「え…翔さんが…?」


雅紀『うん。今俺とあやちゃんで病院に向かってるんだ。2人共来れる?』


「も、もちろん…直ぐに行くから…」


相葉さんからの電話を切った後、俺はその場に茫然と立ちすくんでしまった。


ソファーでマタニティブックを読んでいたさとしが様子に気付いて側にやって来る。


智「かず…?おっと…!」


ふらつく俺をさとしが支えてくれた。


智「大丈夫か?相葉ちゃん何だって?翔くんどうしたの」


「っっ…翔さん…翔さん…」


智「………かず…?」


「ぐすっ…翔さん昨日夜倒れて…流産…したって…」


智「え?妊娠してたのか?」


「それが初期だったみたいで…気付く前だったみたい…もう処置終わって…明日には退院出来るみたいなんだけど…」


智「………そうか…」


「何で…何でまた翔さんがこんな目に遭わなきゃいけないの?ねぇ…さとし…」


智「かず…」


「どうして俺が…妊娠したの…。こんな事なら…俺じゃなくて翔さんが妊娠すれば良かったのに…」


智「かず!」


さとしが俺の肩を掴み、声を上げた。


智「それは関係ないだろ。翔くんの子供が駄目だったのは…おいらも辛い。でも…かずに子供が出来たのとは別の話だよ。そんな事言ったら…お腹の子供…どう思う?やっとおいら達の元に来てくれたのにそんな事思ったら…」


「………ごめんなさい…」


智「かずは普通にしてて良いんだよ。な?」


「うん…。でも…まだ…子供の事は落ち着いてからでいい?2人に話すの」


智「うん。それはかずが決めていいから」


「ありがとうさとし…」


智「じゃあ行こう」


「うん」


俺達は翔さんに会いに病院へと向かった。
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