第26章 救世主
ー和也sideー
「ふぁー…ただいまぁ」
智「すげー久し振りだなぁ家」
「そうだね…掃除しないと埃被ってる」
翔さん家で6人でお祝いの食事をして、約1週間振りに俺とさとしは帰宅した。
長くて…でもあっという間の日々。
不思議な時間だったな…。
「さとし…お風呂入る?」
智「うーん…そうだな…」
「直ぐに沸かすからね」
スイッチを入れ、振り返ると目の前にさとしが立っている。
「うわっ、びっくりしたぁ…どうしたのさと…」
智「かず」
「ん…?」
智「愛してるぞ」
「どうしたの…」
さとしの顔が近付き、そのままゆっくりと…智の唇が重なった。
「ん…んん…」
口付けながらさとしの腕が俺の両腕を絡めとり、頭の上で固定される。
「はぁっ…ど…したの…?」
智「………どうだった?」
「え…何…?」
久し振りに自分の身体でさとしと交わす口付けに蕩けそうになりながら…目の前の真顔の夫を見つめた。
智「松潤とのセックス」
「………は?」
智「どうだったんだよ。おいらより良かった?あんなにあんあん喘いじゃって…」
「な、何言ってんの…そんなの答える訳ないじゃん…」
智「………ふぅん…」
何さとし…怒ってる?
「い、言っとくけどそっちだって翔さんとしてんじゃん!良かったでしょ?俺より可愛くて素直な翔さんは」
智「今おいらの事はいいんだ。かずに聞いてる」
「っっ、あ…!」
がぶりと首筋に噛み付かれる。
「やだぁ…さと…」
智「答えるまで離さないからな」
「へ?やっ!!」
いきなり抱え上げられ、さとしが歩き出した。
「や、やださとし!降ろしてよ馬鹿!馬鹿さとし!!」
智「静かにしろい」
さとしがそのまま向かったのは…寝室だった。