第25章 それってスワッピング?
ー智sideー
「ただいまー」
翔(和)「お帰りさとし」
仕事からもどると太陽くんを抱いたかずが玄関に迎えに来る。
「お。肉?」
キッチンからいいお肉の香りが漂ってた。
翔(和)「うん。買い物行ったらいい肉があったから夕飯はステーキにしようって潤くんが。ワインもあるよー」
「いいねぇ」
太陽「しゃとじぃおかーりー」
「ただいま太陽。じぃは止めろよー」
手を伸ばして来たからそのまま抱っこすると嬉しそうにしがみついて来る。
「よしよし」
翔(和)「先にお風呂入る?」
「そうだな。先入っちゃうか」
翔(和)「分かった」
また太陽くんをかずに預けておいらは着替えを取りにゲストルームへ向かい、そのままの勢いで扉を開けた。
「え?」
和(翔)「わ、きゃぁっ!!」
「おわっ!ごめん!」
上半身裸の翔くんが悲鳴を上げながらうずくまった。
おいらは慌てて部屋を出て扉を閉める。
1分程経つと、ゆっくりとドアが開き翔くんが顔を出した。
和(翔)「ごめん…。着替えのシャツにのの洗濯物の中に入れちゃって。そのまま着替えてた…」
「そ、そっか。おいらもごめんな。ノックすればよかったな」
和(翔)「ううん。まさか誰か居るなんて思わなかっただろうから…智くんは悪くないよ」
そう言って首を振る翔くんの頬は赤く染まっていた。
和(翔)「じゃあ…また後で」
「あ、うん」
おいらの隣をすり抜け翔くんはリビングに戻った。
そのまま中に入り部屋着の準備をする。
ぼんやりと…さっきのヌードを思い返していた。
見慣れた身体に見慣れた裸なのに…何だか初々しくて新鮮だった。
翔くんだからかな…。
それにあの顔で…『智くん』呼び…今更ながら可愛いと思ってしまう。
「いかんいかん…」
変な妄想を振り払いながらおいらは部屋着を掴み風呂場へ向かった。