第22章 friendship
ー雅紀sideー
「俺もさ…どうしていいか分からなくて…」
項垂れる俺の背中を…あやちゃんは優しく撫でてくれた。
綾香「そうだよね…」
「うん…何とか助けになりたい…。急ぎ過ぎても駄目かもしれないけど…でも…立ち止まってちゃ始まらない気がして…間違ってるのかな…」
綾香「まー君…まー君は間違ってないよ?」
「………」
綾香「考えは人それぞれだから。焦らずに少しずつ乗り越えるのも…間違ってないし…立ち止まってちゃ始まらないのも…間違ってない」
「あやちゃん…」
綾香「きっと今は…翔さんは踏み出すのが怖いんだと思うよ。だから潤さんは寄り添ってあげてる。でも…前から手を差し出して上げる存在も必要なんじゃないかな…」
「前から…手を差し出す…」
綾香「うん…私はまー君なら出来るって思うよ?」
「俺…?」
綾香「うん。智さんと和さんも」
「あやちゃん…ありがと」
綾香「私は何もしてないよ。後はまー君だよ?」
「うん。考えてみるね」
あやちゃんは凄いな…。
あやちゃんの言葉で…胸の支えが少し取れた様な気がした。
力になりたい。
また…5人で笑ったり馬鹿やったり…。
そうでなきゃ俺…辛い。
だから頑張ろう。
翔ちゃんと松潤に手を差し出す存在になれる様に…。