第22章 friendship
ー智sideー
「………それで…翔くんは大丈夫なんか?」
潤「寝室に先入っちゃって…。俺が後に入ると思い出すから…声掛けて…俺は隣の部屋で寝たんだ。朝には…落ち着いてた。『取り乱してごめん』って…」
和「………」
雅紀「そっか…松潤も辛いね」
潤「前向きになったから…俺焦っちゃって。何やってんだろな…」
雑誌撮影前の楽屋。
ソファーに座って話す中、松潤は頭を抱えながらうつ向いていた。
………こんなに…弱気な松潤は初めて見るかもしれない。
俺は隣で項垂れる松潤をただ見つめるしか出来ない。
かずも…相葉ちゃんも黙っていた。
潤「でも…太陽も最近夜泣きが酷いって母さんが話してて…きっと…会いたいんだママに…」
和「潤くん…」
潤「俺だせぇ…旦那なのに…何も出来てない…」
「松潤…松潤はダサくなんかねぇよ」
雅紀「そうだよ。ちゃんと翔ちゃんの事支えてんじゃん」
潤「支えてねぇよ。支えられてたら翔はあんな風になってない」
やけくその様に松潤は言葉を吐き捨てる。
楽屋に沈黙が流れてしまう。
そのタイミングで部屋がノックされ、ADが顔を覗かせる。
AD「すみません、松本さんお願いします」
潤「はい」
重そうな腰を上げ、松潤が立ち上がる。
潤「ごめんな暗い空気にしちゃって。お先に」
そう言ってADと楽屋を出て行く。
おいら達は黙ってその背中を見つめていた。
雅紀「………なんて言っていいか…分かんないね」
和「うん…」
「………」
雅紀「俺達で…出来る事無いのかな…」
「………どうかな…今は…」
和「………」
おいらもかずも…弱気になってる。
助けたい…でも…どうしていいか分からない。
ソファーに座ったまま…おいら達は項垂れるしか出来なかった。