第17章 忍び寄る影
翔父「すみませんお先にお邪魔してしまって」
潤父「いえいえ。お仕事お忙しい所すみません。またいつでもいらして下さい」
翔父「はい喜んで。では失礼します」
翔母「お邪魔しました」
「ありがとうございました」
翔弟「兄ちゃんバイバイ」
翔「修バイバイ。舞も。お休みなさい。気を付けて」
翔妹「お休みなさい」
そして櫻井家の家族は松本家を後にし帰宅をした。
潤父「よし太陽。じいじとお風呂入るか?」
潤母「さてと。片付けましょうかね」
翔「はい」
潤姉「はーい」
3人は直ぐにキッチンへと戻って行った。
抱っこした太陽を親父が見つめると太陽は降りたそうに身体をよじる。
潤父「お。太陽あんよか?」
「最近よく歩くんだよね」
潤父「そうかー。うちでもよくうろうろしてるもんな。お喋りももうすぐかな」
「だなぁ。あーあー言ってるけど」
親父が下に太陽を降ろすとヨタヨタと俺の方に歩いて来た。
「太陽。おいで?」
潤父「やっぱじいじよりパパか」
「1番はママだけどな。よいしょ」
太陽を抱っこすると嬉しそうに俺を見つめた。
「どうした太陽。テンション高いな。皆にお祝いしてもらったのが分かるのかな」
潤父「皆のアイドルだからな」
親父が太陽の頬をぷにぷに触る。
太陽「あー」
「ん?」
太陽「パ…」
「え?」
太陽「ぱぱ…」
潤父「え」
太陽「ぱぁぱ」
「太陽…喋った…」
潤父「おーい皆!来てくれ!」
親父が叫びながらキッチンに走る。俺も後を追った。
潤姉「どうしたの」
潤父「太陽が喋った!」
翔「え?」
潤母「まぁ」
「今…パパって…」
翔「太陽…これは誰?」
翔が太陽を見ながら俺の肩を叩く。
太陽「あー」
翔「太陽。ママにも聞かせて?太陽の声」
「太陽ー」
太陽「………ぱぁぱ…」
潤姉「わぁ!」
太陽「ぱぁぱ」
翔「凄い…」
「1歳の誕生日に話せるなんて…しかもパパ…」
翔「本当…凄い」
最高の幸せを噛み締めながら、松本家の夜は更けていった。