第16章 1st Anniversary
翔「わぁ…美味しそう」
テーブルに並べられた料理を見つめながら翔は目をキラキラさせた。
「翔食べれる?わたあめと林檎飴食べたのに」
翔「食べれるよぉ。だって運動したから…3回も」
ぷぅと頬を膨らませながら翔が俺を見つめる。
「はは。そうだな」
旅館に戻った後、温泉に入り、浴衣が汚れたから部屋に備え付けの旅館の浴衣に着替え、テーブルに着いた。
翔「じゃあまず乾杯する?」
「うん」
翔「じゃあ旦那様、はい」
翔がグラスを差し出す。
「あ、ありがと」
翔「お疲れ様ー」
シュワシュワとそこにビールが注がれる。
「じゃあ奥様も」
翔「あ、どうもですぅー」
「じゃあ…1年間ありがとう翔」
翔「潤も。ありがとね」
「愛してるよ」
翔「俺も愛してる」
「乾杯」
翔「乾杯」
チン、とグラスを重ねビールを飲み干す。
「ぷはぁー」
翔「んー美味しい♪」
一気に半分程飲んでグラスを置くと、翔はビールを一気に飲み干した。
「飛ばすねぇ」
翔「だって気にせずに飲めるの久し振りなんだもん。良いでしょ?」
「いいけど無茶すんなよ」
翔「大丈夫♪」
そう言いながら2杯目を飲み干した。
テーブルの上にはお刺身、旬の物の料理が並んでいた。
翔「いただきまぁす…ん♪」
刺身をひとくち頬張り幸せそうに微笑んだ。
「美味しい?」
翔「うん!幸せー」
「これお酒の方が合うかもね。翔お酒頼む?」
翔「ん、うん」
口をモグモグさせながら翔がコクコクと頷いた。
俺は内線でいくつかお酒と焼酎を頼んだ。