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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第74章 Renewerd


智「嬉しいよ。お義母さんもお義父さんも本当に…智香の事可愛がってくれて」


「うん」


智「………智香の事話した時…うちよりも穏やかだったよ」


「そうだね…」


あの日の事を思い出す。


さとしの実家では…初めて激昂したお義父さんを見た。
さとしが目の前でお義父さんに殴られ、お義母さんが何度も俺の前で土下座をした。


けれど…母さんは穏やかだった。
一言だけ。


『覚悟はあるのか』


そう言われた。


俺が頷くとそれ以上は言わなかった。


『貴方が娘として育てるなら縁があったという事。だったら智也と同じ私の孫だ』


さとし…泣いてた。


あの日からもう6年。
あの子が居てくれて良かったと思ってる。


亜香里さんから託されたバトン…まだしっかりと大切に持ってないと。


「今度話してみようか。将来何がやりたいのか」


智「そうだな」


「うん。さて、そろそろ寝ようか」


智「おう、そうだな」


「よいしょ…」


さとしに支えられながら立ち上がり、リビングを出る。


新しい家。
これからまた新しい生活がスタートする。


家族8人。
頑張っていこう。


智「ん?どした?」


さりげなく俺を支えながら階段を上るさとしに愛を感じた。


「なーんでもない」


智「変な奴だなぁ」


「ふふっ」


こうして大野家の新生活はスタートしていった。
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