第74章 Renewerd
ー翔sideー
旬「んがー…ぐぅ…」
潤「全く…手伝いに来てくれたのは助かったけど初日に泊まんなよな…あ、もしもし。山田?」
ソファーで寝る小栗くんに布団を掛けるとブツブツ言いながらも潤が奥さんに電話を掛けてくれていた。
潤「うん…ごめんな今日一日借りちゃって。うん酒飲んで寝てるから…うん、うん。いやいやありがとう。お祝いも本当にありがとうございます。うん。今度子供達とおいでよ。うん…うん。じゃあお疲れさん。はーい」
電話を切って俺の方を見て笑い掛けた。
潤「初日から大活躍だなここも」
「そうだね。お金掛かったけどね〜」
潤「恐れ入ります奥さん」
笑いながら小栗くんが眠るゲストルームをそっと出るとさっきまで2人が飲んでいたバーカウンターを抜けると広がる広いホール。
そこからの階段を上がると1階のリビングに出た。
潤「母さん達は戻った?」
「うん」
潤「………どう?大丈夫?」
潤が心配そうに俺を見ながらソファーに腰掛ける。
「心配しなくても大丈夫だよ。二世帯なんだし…俺が希望したんだから」
潤「………ありがとうな翔」
「ん?」
潤「………改めてこれから宜しく」
「うん。こちらこそ宜しくお願いします」
潤の正面に座り、俺は頭を下げた。
漸く完成した俺達の家。
きっと…ここで一生を終える。
家族5人で…楽しくやっていこう。
心に誓いながら潤に抱き着いた。