第73章 押された背中
「はぁ…疲れた…」
翔「あ、お疲れ様潤」
「はぁ…」
風呂から上がると翔と智香ちゃんが焼いたハンバーグをオーブンに入れているところだった。
翔「あ、潤。ソースお願いしていい?よく作ってくれるちょっと甘めのやつ」
「ん?あぁ…いいよ」
リビングではしゃぐ2人を見ながら翔の隣に立った。
翔「じゃあ智香ちゃんお風呂入っておいで」
智香「はい」
そう言って智香ちゃんはリビングを出る。
翔「………潤どうしたの?何か疲れてる」
「………小さいって言われた」
翔「え?」
「俺はりーだーより小さいって…とも君が」
翔「………」
「………何だよ…」
翔「ぶはっ!あはははははっ!」
翔が声を上げて笑い始めた。
「は?そこ笑うとこ?」
翔「だって…くくっ…もう…」
「翔…俺って小さい?」
そう言うと翔が涙を拭きながら太陽ととも君が見てない事を確認する。
翔「もうほら…来て」
2人の死角に引っ張られ、向き合って立った。
「な、何だよ…」
翔「確認します」
翔が中腰になり、ズボンに手をかける。
「え、ちょ、ちょっとおい!」
翔「しー…」
翔が人指し指を唇に当てながら俺を見上げる。
「っっ…」
翔のその悪戯っぽい瞳に俺は何も言えなくなった。