第73章 押された背中
ー潤sideー
「あー…気持ちいい…」
湯船に浸かり、ホッと一息付こうと………
「うわっぷ!!」
いきなり顔面にお湯を喰らい、閉じていた目を開くと笑いながらとも君がオレに向かって水鉄砲の玩具を向けていた。
智也「あははっ!」
「ビックリした…って、ほら。身体洗いなさい。遊ぶのは後でな」
智也「はーい」
玩具を床に置いて太陽の横でとも君は身体を洗い始めた。
楽しそうに話しながら身体を洗う2人を湯船から見つめる。
「………こうして見ると兄弟みたいだな…顔の濃さ真逆だけど…」
1人でクスクス笑う。
太陽「ちべたい!とも君ちべたいって〜!」
智也「きゃははっ!」
とも君が太陽に水鉄砲をかけてはしゃいでる。
太陽が年上な分…まだとも君が子供に見えるなぁ。
りーだー達の子供と一緒に過ごしてると…いつも兄弟が居たらって妄想をしてしまう。
お隣さんになったらきっとそれは増えるんだろうな…。
子供の事…前向きな思いを持ち始めた俺達だけれど。
具体的にどうしようという事は決めては居なかった。
「………どうなるのかな…」
顔にバシャッとお湯をかけながら呟いた。
智也「じゅんパパ!あたまあらってくらさい!」
「おぅ。待ってろ」
今夜…余裕があったら少し話してみようかな。
俺は勢いよく湯船から上がった。