第73章 押された背中
中指でそっと蕾に触れるとぬるっとした感触。
多分2時間程前まで行為にふけっていたからまだ乾いてないんだなここ…。
にしても出し過ぎか…。
「もう…誰にも触れさせないからな…」
ゆっくりと顔を寄せ、そこに口付ける。
翔「ん…」
翔の身体が少し震えたけど起きる気配はなくて。
それをいい事に俺は蕾やその周りに吸い付き、沢山の赤い印を残した。
散々愛し合った名残か、翔は全く起きる気配はない。
「翔…」
そっとお腹にキスをして痕を付ける。
神様…どうか。
贅沢はいいません。
けれどもう1人…。
せめてもう1人だけ授かる事が 出来たなら。
この愛する人が幸せになれるでしょうか。
どうか…。
願いを込めながら俺はお腹に何度もキスをした。
「よし…飯作るか…」
翔にキスをして俺は着替えた後、寝室を出た。
太陽「ふわぁ…おはようお父さん」
「あ、おはよう太陽。丁度起こそうと思ってた」
太陽「んー…こてに顔踏まれて目が覚めた」
「ははっ、そうか」
太陽「お母さんは?」
「お母さん疲れたんだろな。まだぐっすりだよ」
太陽「………ふーん…」
「ん?どうした?」
お皿に盛り付けてると太陽が笑いながらカフェオレを飲む。
太陽「ううん、お父さんとお母さん…また仲良くなったなって」
「………ごめんな。寂しい思いさせて」
太陽の前に焼きたてのフレンチトーストを置いた後、俺は自分の椅子に腰掛けた。