第71章 新たなスタート
ー翔sideー
太陽「おやすみなさーい!」
潤「おやすみ」
「おやすみ」
太陽「おいでこて」
太陽が寝室に戻るとリビングには俺と潤の2人きり。
テレビは付けてなかったから…潤がパソコンに触る音しか聞こえない。
茶碗を片付け終わり潤を見ると…眉間に皺を寄せていた。
俺は黙って濃いめのブラックコーヒーを入れるとそっとテーブルに置いた。
潤「ん?ありがと」
「ううん」
自分のコーヒーをカフェオレにしながら潤の正面に座った。
「どうしたのしかめっ面して」
潤「………しかめっ面になってた?」
「うん。イケメンのしかめっ面」
潤「ふふっ、ありがと」
笑いながらパソコンから顔を上げ、コーヒーを一口飲んだ。
潤「………にの…ツアーには間に合わせるとか言ってたけど…大丈夫かなって思って」
「あー…そうだよね」
潤「………今回は…1年以上の長いツアーだからさ…体力が持つのかな。腰だって絶好調ではないのに」
「うん…」
ツアー終わり早々俺達は今年の秋から始まるツアーの話し合いをした。
来年2019年、俺達はデビューして20周年を迎える。
いつも…俺達のツアーに参戦出来ないファンの人達の事を考えて話し合い、今年からアニバーサリーツアーをやろうと決まっていた。
50公演。
俺達にとっても初めての大規模なツアー。
潤「にのはツアーから復帰するって言い張ってたけど…50本も…出来るのかな…」
「俺も…心配してた」
アニバーサリーツアーには参加したいというにのの気持ちを考えると俺も潤も反対するという選択肢は取れなかった。