第70章 Second Wedding
翔「サプライズは10年前にやってもらったからいいよ。ありがとう」
「………本当に?」
翔「うん。式挙げられるだけで嬉しいよ。潤こんなに忙しいのに…ごめんね」
そう言う翔の頬に手を添え、そっとキスをする。
翔「潤…」
「10年前の誓い…破ってしまったから。どうしてももう一度誓いたいんだ。今度こそ揺るがないって。だから…もう一度…ね?」
翔「………うん」
今度は翔から優しいキスが降りてくる。
翔「でも1番喜んでたのは太陽だよね。『お父さんとお母さんの結婚式見れる〜!』って」
「ふふっ、そうだな。息子に証人になってもらわないとな」
翔「うん」
啄む様なキスを何度も繰り返しながら…俺達は穏やかな時間を過ごしていた。
1年前、もう戻れないと思った。
でも翔を想わない日は無かった。
それは翔も…同じで。
この1年沢山苦しめてしまったから。
もう一度しっかりと誓い合おう。
こんなに苦しんでも愛は変わらなかった。
だからきっとこれからも変わらない。
10年前よりも…揺るぎない気持ちで俺達は居る。
翔「潤どうしたの?」
「ん?いや…本当に…幸せだなって。こうして…俺の腕の中に翔が居るだけで…本当に幸せなんだ」
翔「………俺も…潤のここ…独り占めしてるだけで幸せ…」
「………ありがとう」
翔「………ねぇ、また筋肉付いた?」
胸板を触りながら顔を上げる翔に俺はもう一度深く口付けた。