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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第70章 Second Wedding


「………翔」


翔「ん…?何?」


翔も睡魔に身を任せようとしたんだろう。
眠そうな顔をしながら顔を上げた。


「音聞こえない?」


翔「………音?」


「何か…壁の向こうからドンドン…」


翔「へ!?な、何!?」


翔が怯えた顔をして俺にぎゅっとしがみついてきた。


翔「やだやだ!お化けやだ!!」


泣きそうな声を上げながら必死にしがみついてくる翔が本当に可愛くて…勘違いさせといてもいいかななんて思ってしまう。


「違うよ。ほら…よく聞いてみて」


翔「へ…?」


涙を溢しながら恐る恐る顔を上げる翔。
もう…どんだけキュートなんだよ。


「何かが規則的にぶつかってる」


そう言うと翔は俺にしがみついたまま、壁を見つめた。


翔「………ほんとだ…何…?」


「だろ?隣ってりーだーとにのの部屋だろ?」


そう言うと、暫く考えた翔が急に俺にしがみついてきた。


「翔?」


小刻みに震える肩を見てまた怖がってるんだと思ったけど。


翔「やだもう…久し振りだから盛り上がってんじゃん」


「え?」


翔「………ベッドがぶつかってるんでしょ?きっと…ふふっ、微かに声も聞こえる」


「………マジで?」


翔「ははっ…もう…びっくりした」


おかしそうに笑う翔につられて俺も笑った。
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