第70章 Second Wedding
ツアー初日前日に札幌入りした俺達は深夜まで入念なリハーサルをした後、ホテルへと戻った。
打ち合わせが終わらない潤くんとそれに付き添う奥さんを除いて3人。
雅紀「もしもし?うん、リハーサル終わって今からホテルだよ。りんは?そっか。ごめんねなかなか一緒に出来なくて…ううん。綾ちゃんのお陰だよ。うん。お義母さんにも宜しく言っておいて。じゃあね。また明日。ありがとう。うん、おやすみ」
後部座席で通話を終えた相葉さんは溜め息を付ながら項垂れる。
智「大丈夫か相葉ちゃん」
雅紀「大事な人が増えると離れたくないよねぇ…女の子だしさ…」
「ふふっ。でもりんちゃん本当に大人しくていい子だよね」
雅紀「でしょ!?産まれた時から器量よしでさぁ〜綾ちゃんに似たんだよね〜」
俺達の席にのめり込む様にして相葉さんが語る。
雅紀「ほら見て!今朝の写真!」
智「おぉ、可愛いな」
「相葉さんに似てると思ったけど…こうして見るとやっぱり綾ちゃんにも似てるね」
智「うんうん」
「でしょでしょ!?美人2人に囲まれて幸せだぁ〜」
笑顔で愛娘のりんちゃんを抱く綾ちゃん。
相葉さんがギリギリまで頑張って付けてくれた名前。
綾ちゃんから綾の字を貰って『相葉綾(りん)』と付けた。
思い出すな…和香が産まれた時、さとしはメロメロだった。
相葉さんもきっといいパパになってくんだろな。
そんな事を思いながら俺達はホテルへと到着した。