第68章 ママにプロポーズを
ー潤sideー
「おっと…危ない」
翔が溢しそうになったカップを掴み、テーブルに置いた。
翔「ご、ごめん。でも…結婚式…?」
「うん。またやらないか?」
翔「え、でも…」
「駄目…?」
翔「駄目じゃない!駄目なんかじゃない。嬉しくて…堪らない…」
ふるふると首を振る翔を抱き寄せた。
翔「でも…二度目だし…相手が違うなら分かるけど同じだし…世間がどう言うか…」
「世間なんて関係ない。俺達の事だよ」
翔「分かってるけど…」
「お互い間違った事してしまった。一生悔いても悔やみきれない。あの時はそんな事があるなんて思ってなかった。太陽が出来て…これきっかけに結婚出来るって…永遠にずっと幸せなんだって。でもああいう事があって…離婚して…それでももう一度一緒になりたいって思った。今度こそしっかり結婚の誓いをしたい。もう揺るがないって。だから…もう一度誓って欲しい」
翔「潤…」
翔の瞳から涙が溢れる。
「櫻井翔さん。もう一度…俺と結婚して下さい。今度こそ…一生離さないから。俺と一緒に…同じ景色を…同じ風景を見ていこう。俺と翔の見ている風景は…いつも同じでありたいから。だから…結婚して下さい」
翔「潤…!」
大粒の涙を流しながら翔は何度も頷いた。
翔「はい…。お願いします。もう一度…潤のお嫁さんになります。誓います」
「翔…!愛してる…本当にもう離さない…!」
翔「離したら今度こそ永遠に離婚してやる。慰謝料沢山貰って潤の事国外追放してやるからっ…」
「ふふっ、それは勘弁して欲しいから離さないって約束するよ」
腕の中で涙を流す翔を俺はしっかりと抱き締めた。