第67章 恋の行方 PART 2
ー翔sideー
「う、ん…」
唇に柔らかい感触がして目を開けると…微笑む潤の姿があった。
潤「おはよ翔」
「おはよ…」
潤「………身体は平気?」
「………うん。大丈夫」
潤「そっか。良かった」
潤が息を吐きながら俺を抱き締める。
「俺泣いたまま寝ちゃったんだね…子供みたいで恥ずかしい」
潤「いいんだよ。俺は嬉しいから」
「潤…」
潤「翔。改めて言わせて」
潤が俺を起こし、しっかりと両手を握る。
潤「俺は…もう迷わない。俺は翔を愛してる。12歳の時から20年変わらないんだ。翔と斗真に起こった事は…これから乗り越えなきゃいけない事があるかもしれない。でも…分かってるのは俺は翔を愛してるって事。だから…一緒に乗り越えていきたい。だからもし翔が…俺と真央の事…乗り越えてくれるなら…また一緒に居たい。お願いします…」
そっと…手の甲に優しいキスが落とされた。
「潤…俺…」
潤「………うん」
「彼女との事…きっと許せないと思う。許しちゃいけないって…頭のどこかで思ってる…でも…その気持ちを抱えてでも…やっぱり俺は…潤と一緒に生きていきたい。斗真との事も…許してくれなくてもいい。一緒に一生掛けて乗り越えていけたらって思う。だから…潤とまた…生きていきたい…」
潤「翔…!」
いつも直ぐに泣いてしまうのは俺。
でも今は…俺より先に潤の瞳から涙が溢れていた。
でもそれを見て俺も直ぐに…涙を溢してしまっていた。
「もう別れるのは嫌…!また離ればなれになるのは嫌…!」
潤「ああ。もう離さない。絶対…!」
お互い涙で濡れた顔で見つめ合いながら…おでこをくっつける。
潤「もう離れないぞ。いいか?絶対だ。俺達の約束…。死ぬまで離れない」
「うん…!俺も離さないっっ…潤…!」
愛を誓い合い、俺達は何度も口付けを交わしたのだった。