第67章 恋の行方 PART 2
ー潤sideー
泣き疲れて眠った翔を寝室に運んだ。
翔「ん…」
ベッドに横たえ布団を掛けると軽く身じろいだ。
「ふふ、可愛い」
人差し指でそっと涙の痕の残る頬を撫で、ふっくらした唇に口付ける。
「おやすみ…」
寝室を出た後、俺はリビングに戻り、スマホを取った。
そのタイミングで電話が鳴り響く。
俺は直ぐに画面をタップして耳元に当てた。
「………」
斗真『………もしもし。潤』
「………丁度いいタイミングだな。今からそっちに行こうと思ってたよ」
斗真『そうか…』
「………」
斗真『………その様子だと…もう知ってるんだな…潤…』
「翔と連絡も取れないのに寝られる訳ないだろ」
斗真『………』
「翔はさっき寝た。泣いて泣いて…泣き疲れて寝たよ」
斗真『………すまない』
「………」
斗真『潤…』
「殺してやるから首洗って待ってろ」
通話を終え、俺は上着を着てまた寝室に入る。
「………翔。ゆっくり眠っててくれ」
眠る姿はまるで天使の様で。
天使。
俺だけの…天使…。
「愛してる」
そして俺はそのままマンションを後にした。