第67章 恋の行方 PART 2
ー潤sideー
「翔遅いな…」
時計を見上げるともう既に19時を回ってる。
「レコーディングはとっくの前に終わったんだよな…」
太陽「お母さんまだなの?おなかすいた…」
「だよな…」
りーだー達より先にスタジオ出たっていうし…携帯も出ないし…何かあったんだろうか。
「………とりあえずラザニア焼こうか。もうすぐ帰って来るだろう」
太陽「うん」
太陽と手作りで作ったラザニアを俺はオーブンに入れてセッティングした。
太陽「お母さん食べたいって言ってたからね。ラザニア」
「そうだな。喜ぶよ。でも…残念だったな。とも君熱出して」
太陽「早くよくなるといいな」
「大丈夫。直ぐに元気になるよ」
太陽「うん」
ラザニアをセッティングして太陽と向かい合って椅子に座る。
太陽「………ねぇお父さん」
「何?」
太陽「お父さんとお母さん…りこんしたんだよね」
「………そうだね」
太陽「またけっこんしないの?」
「………」
太陽「お父さんは…お母さんのことすき?」
「好きだよ。大好きだ。愛してるよ」
太陽「お母さんはお父さんのことすき?」
「そう…信じてるよ」
太陽「じゃあまたけっこんすればいいじゃん」
「お父さんはそうしたいと思ってる。でもお母さんは先に色々考えちゃう人だから…いっぱい考えてるんだと思う」
太陽「へんなの。好きならけっこんすればいいのに」
「ははっ、そうだな」
唇を尖らせながら笑う息子に合わせて唇を尖らせたら笑った。
子はかすがい。
太陽が居たから…俺達は別れてもこうして一緒に居られたんだ。
また…親子3人で家族になろう。
俺はそう誓った。