第66章 恋の行方 PART 1
旬「………で?何で俺が呼ばれなくちゃいけないのかな?」
「………悪い。斗真とサシだったら…何かあったら止める奴が必要だから」
旬「ったくもう〜俺もお人好しなんだから」
「サンキュ」
数日後、俺は旬の運転する車で斗真の家まで向かった。
旬「しかしまぁ…離婚したのも驚いたけど…翔くんと斗真がそんな風になってたとはね…」
「………」
俺は黙って窓ガラスから見え始めた斗真のマンションを見つめた。
旬「潤。とにかく冷静にな。冷静に」
「………分かってるよ」
旬の車が駐車場に着き、俺達はそのままエントランスへと入った。
斗真『………はい』
旬「やっほ〜。着いたよ」
斗真『どうぞ』
エントランスから呼び出すと斗真が直ぐに反応する。
ロックが解除され、そのまま旬と斗真の部屋に向かった。
インターホンを押すと、ゆっくりとドアが開かれる。
斗真「………いらっしゃい」
「………」
冷静に話そうと思ってたのに。
斗真の顔を見た瞬間。
俺の手が…思いきり斗真の頬にめり込んでいた。
旬「斗真!潤何やってんだよ!」
玄関に倒れ込む斗真に慌てて駆け寄る旬を俺は静かに見下ろしていた。