• テキストサイズ

君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第66章 恋の行方 PART 1


久し振りの翔は柔らかくて甘くて。
そのまま触れていたい気持ちを押し殺してゆっくりと離れた。


翔「………」


抵抗もせず、黙って俺を見つめる翔。
多分、このまま抱こうとしても抵抗はされないんだろう。
そんな瞳で俺を見つめていた。


「何で…」


翔を押さえたまま、ゆっくりと綺麗な曲線の肩に顔を埋めた。


「じゃあ何で俺達別れたんだよ…」


翔「………」


「何でだよ…」


翔「………俺はもう駄目なんだよ。彼女を…選んで欲しい」


「………」


翔「俺はもう結婚するつもりなんてない。でも潤は…彼女と…」


「またかよ。何で翔が俺の人生決めるんだよ。そんなに真央と結婚して欲しいのかよ。翔は俺が真央と結婚すれば喜んでくれるのか」


翔「………喜ぶ訳なんてない…この場所も…出て行きたくなんてない…」


涙を流しながら翔が首を振る。


「じゃあ何で…!」


翔「そうしないといけないんだよ潤は…!」


「分からねぇよ!翔の気持ちが分からねぇ!何でなんだよ!何で望んでもない真央との結婚を翔が望むんだよ!!」


翔「俺が壊したから!俺のせいだから!俺のせいで彼女の身体は…っっ」


そこまで言いかけて翔が唇を噛む。


「身体…?」


翔「………彼女は潤と別れて傷付いたって…意味だよ…」


「………」


翔「………お願い。ちゃんと考えて…」


「翔!」


逃げる様に翔は俺から離れ、部屋に戻ってしまった。
/ 1278ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp