第66章 恋の行方 PART 1
リビングに戻るとさとしはテレビを見ながらビール片手にスマホを弄っていた。
「さとし」
智「ん?おぅ、子供達寝た?」
「何とかね。ともが少し嫌がったけど」
伸びをしながらさとしと隣に座った。
智「おいらがやると少しじゃねぇんだよな…全くあのマザコンめ」
「ふふっ」
智が持っていたビールを一口飲んだ。
智「あ、相葉ちゃんから連絡きたんだけどさ」
「うん。どうしたの?」
智「週末に入籍するって」
「そっかぁ…いよいよだね」
智「松潤とこにも連絡したみたいけど既読付かないからもう寝てんのかな」
「………今日引っ越しだよね」
智「うん」
「………どうなるんだろ」
智「………なるようにしかならねぇよ」
「そうだけど…でも…」
あの日に翔さんから聞いた事実。
あの彼女は…潤くんの子供を妊娠していた。
そして…堕ろした。
その事実を知ってるのは…翔さんと俺だけ。
2人だけの秘密。
智「かず?どうした?」
「え?」
智「今すげー難しい顔してたから…」
「いや…何でもないよ。2人が上手くいくには…どうしたらいいのかなって」
智「………見守るしか出来ねぇなきっと」
「………分かってる。ごめんしんみりしちゃって」
智「いいって」
「披露宴とかやんないのかなぁ相葉さん」
空気を変えようと俺は会話を無理矢理変えた。