第66章 恋の行方 PART 1
ー和也sideー
「ほらー。そろそろ寝なさい」
ベッドの上でキャッキャと暴れる智也。
「ほらーとも。布団」
智也「やだー!」
「しー。和香が起きちゃうからね」
隣で既に眠ってる和香を見ながら人差し指を唇に当てる。
長男の智也はやんちゃ盛りで時間になっても最近はなかなか眠ってくれない。
智也「まだねむくないもん…!」
「昨日もそう言って…朝起きられなかったでしょ?学校遅刻しかけたのは誰?」
智也「むぅ…」
「それに土曜日はおうちに居るから夜起きてていいから。ね?学校のある日はちゃんと寝なさい。和香が良い子で寝てるんだから…お兄ちゃんでしょ?恥ずかしいよ?」
智也「はぁ〜い…」
渋々と智也は布団に潜り込んだ。
「良い子。じゃあおやすみなさい」
智也「おやすみなさ〜い」
智也が目を閉じたのを確認して明かりを消して部屋を出た。
そのまま隣の部屋をノックして開ける。
「智香ちゃんもう寝る?」
智香「うん。今明日の準備が終わったとこ」
「そう。とももお姉ちゃん見習ってちゃんと前の日に準備してくれれば忘れ物無いのにねぇ…誰に似たんだか…」
笑いながら智香ちゃんの髪を撫でる。
智香「ふふ。パパ?」
「かもねぇ〜。よし、じゃあ寝ようかな」
智香「おやすみなさいお母さん」
「おやすみなさい」
電気を消して、俺はリビングへと戻った。