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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第65章 答え


翔「うわっ!え、太陽!?」


楽屋の扉が空いた瞬間、太陽に抱き着かれた翔は驚いて少しよろめいた。


太陽「ママお帰りなさい!」


翔「た、だいま…」


太陽を抱き締めながら翔が俺を見つめる。


「お疲れ様」


翔「う、うん。潤どうしたの」


「太陽がさ…ママを迎えに行きたいって。だから…」


太陽「ママうちにかえろうよ!またみんなで寝るの!」


翔「皆で…?」


太陽「うん!」


翔「それは…出来ないよ」


翔がそう言うと、さっきまでキラキラ笑顔だった太陽の表情が曇る。


太陽「なんで…?」


翔「何でって…ちゃんとお話したよね。ママと太陽のお家はじぃじとばぁばの家だって」


翔が屈み、太陽と視線を合わせる。


太陽「やだもん!」


翔に掴まれた手をブンブンと振り払おうとしていた。


太陽「ぼくのおうちはあのいえ!パパとママと一緒にかえるの!」


翔「太陽。ワガママ言わないでよ」


太陽「やだやだ!帰る!」


翔「いい加減にしなさい!!」


翔が怒鳴ると太陽が黙ってうつ向いた。


太陽「やだっ…やだもん…うぇぇん…」


その瞳から溢れる涙。


翔「太陽…」


太陽「やだ!ママきらい!」


翔から離れ、太陽は俺の元に駆け寄る。そのまま俺にしがみついて来た。


太陽「うぇぇん…」


「太陽…」


嫌だと泣き喚く太陽を俺達は…ただ抱き締める事しか出来なかった。
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