第65章 答え
漸く落ち着いたにのを座らせて、話を続ける。
智「まだ事務所には言ってないんだよな?」
「うん…でも…その前に俺は相葉くんの結婚を進めて欲しいんだ」
雅紀「え?俺?」
「先ずは相葉くんが先だよ。俺達これから決めなきゃいけない事沢山あるし…俺達の都合でこれ以上相葉くんを待たせられない」
雅紀「こんな時に俺達の事はどうでもいいんだよ。先ずは松潤と翔ちゃんが…」
潤「駄目だよ」
相葉くんの言葉を遮る様に潤がピシャリと言い放つ。
潤「相葉くんだけの問題じゃないよ。綾香ちゃんにもこれ以上待たせられない。最初に付き合ってからもう10年以上経ってるんだよ。それに婚約してどれ位経った?彼女何も言わないけど本当は待ってるんだよ。相葉くんも分かってるだろ」
雅紀「………」
潤「先ずは相葉くんが幸せになって欲しい。今は…我儘通して。頼むよ」
雅紀「………分かった。ありがとう」
相葉くんが頭を下げる。
和「本当に…もう駄目なの?翔さん…潤くん…!」
「………」
潤「俺達さ…」
俺が黙ってると…潤がゆっくりと口を開く。
「散々話し合ってこの結論に辿り着いた訳じゃない。ただ…もうお互いこれ以上続けていく自信が無くなったんだ。それだけは分かってるから…その道しかないんだよ。ただ…これからの事はしっかり話していきたいと思う。太陽の事…お互いの家族の事…仕事の事皆の事。俺はそう思ってる」
「俺も…そう思ってるよ」
すると潤が俺を見つめて頷いた。
ただひたすら泣くにのを智くんが優しく抱き締めていた。