第65章 答え
それから数日後、俺は久し振りに自宅へと足を運んだ。
仕事終わりしか時間取れなかったから、遅い時間になってしまった。
予定では潤はもう帰ってる筈だけどさっき連絡が来て仕事がずれ込んでると言われた。
別の日にしようかとも言われたけど待ってると伝えてやって来た。
「ふぅ…」
玄関の扉をゆっくりと明ける。
「ただいま…」
誰も居ない部屋に声を掛けながら電気を付け、リビングへと入った。
「うわ…」
そこに入って来た驚きの光景。
ソファーに引っ掛けた沢山の服。
テーブルに置きっぱなしのグラスや缶ビール。
キッチンを見ても、食器がかなり散らかっていた。
「ま、やりますか」
腕を捲り、潤を待っている間片付けを始めた。
「お帰り潤」
潤「うわ…」
片付けを終え、テーブルを拭いていると漸く潤が帰宅してくる。
潤「ごめん。散らかってただろ」
「まぁね。ビックリしちゃった」
潤「ちょっと仕事忙しくて後回しにしてたから…」
「そっか。じゃあコーヒーでも入れるよ」
潤「ありがとう」
上着を脱ぎながらソファーに腰掛ける潤を見ながら俺はキッチンへと入った。