第10章 ♣️ウィンタースポーツが…
智side
俺達の部屋はカントリー調の家具で、とてもかわいい感じのツインルームだ。
相葉ちゃんは荷物をクローゼットに仕舞うと、さっさとスキーウェアに着替えた。
俺はその光景を、ベットに座ってずっと見ていた。
視線に気付いたのか、一瞬俺の方を見たけど、すぐにそらしてしまった。
そして一言、
「行ってくるね…」
と、言って部屋を出ていってしまった。
なんだよ…
こんなとこまで来て、一人ぼっちかよ…
ベットに仰向けに寝転がると、また睡魔が襲ってきた。
どれくらい寝てたんだろう?
目が覚めると部屋は真っ暗、外も真っ暗…
「…相葉ちゃん…? いないの?」
急に不安になって部屋中を探し回った。
それこそ冷蔵庫の中まで…
でも相葉ちゃんは何処にもいなかった。
帰って来てない…?
窓の外に目を向けると、シンシン降り続ける雪。
まさか…遭難…?
えっ…やだよ、どうしよう…!
俺は半分パニック状態になっていた。
その時だった、スマホが小刻みに震えながら鳴いた。
液晶には‘’翔ちゃん‘’の文字。
「しょ、しょ~ぢゃ~ん…あ、相葉ぢゃんが~」
俺はボロボロ泣いていた。