第4章 ♣️願いが…
智side
結局、俺の希望を叶えたかったら、翔くんの希望も叶えようってなって…
で、結果俺達は今神社にいる。
別にさ、ゲームがやりたかった訳じゃないんだよ。
だってさ、最弱王同士が二人でババ抜きして、何が楽しいの?
折角二人でいるんだからさ、たまにはまったり…なんてのもいいんじゃないかな、って思っただけなんだよ。
それなのにさ…翔くん意地悪だ…(泣)
「ほら、いつまでもブー垂れてないで。
はい、お賽銭」
手ぶらで出てきた俺に、財布から千円札を出してくれた。
それを受け取り、目の前の賽銭箱に入れると、隣に並んで立つ翔くんの横顔を見た。
手を合わせ拝むその顔は真剣そのもので、俺も翔くんに習って手を合わせた。