第4章 ♣️願いが…
翔side
いつになく真面目な顔して手を合わせる智くん。
何を願ってるんだろう?
俺と同じ事を願ってくれてるといいな…なんて考えてると、
「寒い…早く家帰ろ?」
と、智くん。
うん、と小さく返して、智くんの手をとった。
二人で手を繋ぎ歩く家までの道すがら、
「智くん何お願いしたの?」
思いきってきいてみたけど、
「翔くんこそ、真面目~な顔して何お願いしてたの?」
って逆に聞き返されてしまった。
「俺はね…、智くんとずっと一緒にいられますように、ってね」
だぁ~、恥ずかし~!
「で、智くんは?」
「俺はねぇ、勿論大漁祈願だよ♪」
ニコニコ笑顔で、あっけらかんと言う智くん。
「あ、そ、そうね…。アハハ…」
真面目に拝んでた自分がなんだか阿保らしくなってきたわ…(泣)