第13章 ♠迷子が・・・
「ねぇ、ママ〜。どうしてあのお兄ちゃん、あんなトコで寝んねしてるの?」
「こら、指ささないのよ? 怖い人だったらどうするの?」
どこにでもある親子の会話。
思わず笑いが込み上げてくる。
だってホームセンターだよ?
こんなトコで寝てたら、そりゃおかしな人だと思っちゃうよね?
例の“恥ずいヤツ”を入れた袋を、今度はトイレットペーパーの下に潜らせ、カートに手をかけた。
一歩足を踏み出し、
ちょっと待てよ…?
こんなトコで寝てる?
お兄ちゃん?
まさか…ねぇ…?
いやいや、いくら何でも、さ…
そんなことは…ないと思いたいけど…
「ママー、あのお兄ちゃんヨダレたらしてる~」
アハ…ハハ…(^_^;)
「ホラ、そんなジロジロ見ないの!」
無理矢理引っ張って行かれる少年。
少年の指先は一方を指している。
俺は少年の指し示す方向に、ゆっくり顔を向けた。
ウソでしょ〜Σ(゚д゚;)