第6章 ドM弁護士
×和也
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和『あ…、 松本先生っ!』
反対側の歩道から見かけた松本に思わず大きな声で声をかけ手を上げたけどトラックの音と姿に、かき消されてしまった。
数年前、冤罪事件で起訴されそうなところを助けてくれた弁護士の先生。
和『待って…』
思わずその後ろ姿を後ろから追いかけていくと、松本はスルスルと薄暗い裏道の方へとすり抜けていくと一軒の飲み屋風なお店へと入って行った。
『いらっしゃい! 1人?』
ためらいつつも中に入って行くと、アフロの店員が迎えてくれてはいと頷いた。
潤『いらっしゃい。 そこ座って。
…ちょっと、そこあけてくれるかな?』
カウンターの中から声がしてその目の前に座っていた女性を退かすと、思いっきりその女性に睨まれてしまった。
和『え…? 松本先生…』
潤『そこ座って ちょっと待ってくれるかな?』