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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第20章 Sweeter than SWEETS




4月から始まった新しいレギュラー番組の撮影のために来ていた渋谷の放送局。

今日はゲストさんの都合で4本撮り。

朝からずっとスタジオに篭って撮影してる。


…みんな何やってるかなぁ…。

あと1本撮ったら今日は終わりだから…。

帰りにスーパーでも寄ってなんか作ろうかな?

たった一人の楽屋はシーンとしてて妙に寂しくてつい収録が終わったあとのことを考えちゃう。


『相葉さん、お願いします!』っていうスタッフさんの声に返事をしながら、一つ伸びをして頬を叩くとスタジオに向かって歩き出した。

収録自体は毎回面白くて、アスリートの皆さんからいろんな話を聞くことが出来て、今回のオリンピックは今までよりもずっと関心をもって見ることが出来た。

少しだけ翔ちゃんのフィールドに近づけた気がしてなんか嬉しかった。


『お疲れ様でしたーー!』っていうスタッフさんの声で今日の俺の仕事も終わり。

共演した皆さんに挨拶したら帰ろっと。

なのにだよ…。

誰が予想する?こんなこと。

スーパーに寄るはずだったのに俺は何故か事務所にいて、目の前には専務。

いや副社長か…がいる。

しかも、俺、今、とんでもないことを突きつけられている…。


「あの…これ…5人じゃないんですか?」


恐る恐る副社長を見た。

そんな俺につと視線を寄越した副社長。


「いいえ、あなた一人へのオファーよ?」


あくまでも冷静に言い切った。

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