第4章 悪い夢 side O
『コンコンコン』
ドアをノックする音が聞こえた。
返事が出来ずにいると扉が開く…。
S:「智くん?どうしたの?
なにかあったの?」
翔ちゃんがいた。
「…翔…ちゃん?
…ごめん…もしかして起こしちゃった?」
翔ちゃんは首を振って
おいらのベッドの方にやってきた。
また心配させちゃう…。
そう思ってるおいらを優しく抱き寄せる。
S:「どうしたの?」
翔ちゃんの体温に安堵感がこみ上げる。
また涙が出てきて…。
翔ちゃんは安心させるように
背中を優しく撫でてくれた。
翔ちゃんにあの頃の夢でもみたの?
って聞かれて無言でうなずいた。
翔ちゃんはおいらを抱く腕に力を籠める。
翔ちゃんの鼓動が少しずつおいらに
落ち着きを与えてくれる。
どれくらいそうしていたのか?
それでもこみ上げる不安を消したくて…
おいらは翔ちゃんにキスをねだった。
<次章に続く…>