• テキストサイズ

しあわせはここにある【気象系BL小説】

第18章 Will never let you go…


二宮side


前を行くまーくんの背中。

追いかけたけど追いつかなくて…。

リビングで見たのはあの人の小さな体を
包み込むまーくんの姿だった。


翔ちゃんも着替えもせずにリビングにいた。

送られてきたメッセの時間を考えると
疑問が浮かぶ。

でも今はそんなことどうでも良くって。

一刻も早くあの人に触れたくて。
安心したくて…まーくんに噛みつく。

知ってるよ、まーくんがずっと
智のことを気にしてたのなんて。

あの俳優さんから直接、話を聞いたのは
お前だもんな。

だからこそ、抱きしめて
その存在を確認したいんだよな…。


そんなこと百も承知だけど…
理解してるのと許すのは別の話。


「おら、あいばか!離れろや!」


離れようとしないまーくんに悪態をつく。

後から来たJがなんか言ってくるけど
そんなの当然、無視だ。

そんな俺たちのやり取りに気づいた智が
口をパクパクさせながら
なんか言いたそうにしている。

横顔を見て思う。

痩せたなって。

最近、現場で会うことも少なかったし
5人一緒のレギュラーのときは
一番最後に来て一番最初に
連れ去られるように帰っていたから…。

ここにいるこの人の横顔をみて、
そのことにようやく思い至った。

まーくんの反対側から
この人を抱きしめながら思う。

もう離さない。
二度とだ。

俺たちでこの人を繋ぎ止める。

そう思いながら抱きしめる腕に力を籠める。

背後から伝わる体温。

きっと俺たちの気持ちは同じだよね?
/ 1081ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp