第18章 Will never let you go…
大野side
徐々に近づく音が足音だと判った時には
既においらの体はあったかいものに
包まれていた。
A:「おーちゃーん!おかえり!おかえり!
待ってたんだよ!ずっと待ってた!
良かった!良かったよぉ!」
N:「このあいばか!
お前そんな勢いで行ったら
智が潰れんだろうが!
おら、離れろよ!
智もびっくりしてんじゃん!」
M:「和、お前も変わんないじゃん?
翔さんまでびっくりしてるよ?」
突然聞こえて来た
相葉ちゃんの声とニノの声。
そしてそれにかぶせるように聞こえた
松潤の声。
あぁ…これ、相葉ちゃんだ。
この香り…。
あったかくてなんだか安心する。
そしてニノの怒声。
それを宥める松潤の声。
おいら…帰って来たんだ。
本当に帰ってきたかったところに
帰って来たんだ。
ゆっくりとおいらを包む
相葉ちゃんの胸の中から顔を上げる。
笑いながら泣く雅紀と
その雅紀からおいらを剥がそうとするニノ。
それを見つめる翔くんと松潤。
なんだか嬉しくてしかたなくて…。
でも胸がいっぱいで
酸欠の金魚みたいにぱくぱくと
口をさせるしか出来なくて…。
それでもようやくひとこと振り絞った。
「ただいま」
その一言に雅紀とニノが前後から
ぎゅっと抱きしめてくれて、
その後ろから潤くんと翔ちゃんが
おいらたちを抱きしめて…。
団子みたいになってその場にいた。
すごく幸せだと思った瞬間だった。