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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第17章 Rolling Days


櫻井side

美術関係のことはわからないと
踏み込まないようにしてたのが裏目にでた。

業界内には目を光らせてたつもりだ。

俺だけじゃない。

ニノも潤も雅紀もだ。

それぞれ築いてきた人脈や情報網を使って
あの人に近付く輩は男女問わず
追い払ってきた。

これは、俺たち4人の暗黙のルール。

あの人が俺たちを護ってくれていたのを
知った日から俺たちが密かに決めたルール。

智くんと俺たちの間の、
そして俺たちそれぞれの間の関係が
密になれば密になるほどこのルールは
重要性を高めた。


あの人は知らず知らずに人を惹き付ける。


ニノの人たらしとは違って天然だ。
ニノは計算でたらす。

必要な相手の懐にスッと入って気がつけば
自分のファンにしてる。

だけどあの人はそれを天然でやる。

その才能で人を惹き付け魅了する。

魅了された人間は男女問わずあの人を
自分の手元に置こうとする。

手を出さずにいられないんだ。

でも、俺たち渡す気は毛頭ないから。

智くんは自分は警戒してるっていうけど
自分の懐に入れてしまえばあの人の
寛容さは無限に発揮されるから…。

俺たちは目を離せない。

なのにだ…!

今回の女は正直、ノーマークだった。

というか、そんなにいろんな人を
マンションに入れてたこと自体
問題だった。

まぁ、その辺はきっと事務所が動くだろうな。
今回の件の広がりを考えれば
そう思わざるを得なかった。
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