第16章 Don't be discouraged!
二宮side
スッキリした顔で寝室から出てきた潤くん。
まぁ、俺が起きた時も
全く起きる気配は無いほどグッスリで
起きてきたときの顔を見てなんか安心した。
憑き物が落ちたって感じ?
時間はとっくに午後をまわってて
今日から上海の大野さんは
もう、空港に向かってるだろうな。
さて、薬のこと、どうしようかな?
とりあえずこの部屋にある分だけは
全部出させないと…。
遅めのランチを作ってくれてる
潤くんの背中を見ながらそんなことを思う。
みんなに話すことも…。
考え込んでる俺の前に皿が置かれる。
M:「すごい難しい顔してるよ?考え事?
とりあえず、食べよう?」
「あっごめん。うん、食べる!
いつもながら旨そう!」
M:「有り物でつくったから…
こんなもんしかないけど」
「『こんなもん』って十分です!
ありがとね?」
潤くんが用意してくれたパスタを
二人で頬張る。
そう言えばほんと、久しぶりだよな
こうやって潤くんの料理を食べるの。
「潤くん、今晩は家、帰ろうね?
大野さん、今日から上海だからさ、
翔ちゃん一人にしたら、夕飯食べずに
飲んで終わりにしちゃいそうじゃん?」
M:「あっそうか。
大野さん、今日から上海だったっけ?」
「そう。
まぁ、火曜日には1回帰ってくるけど
また水曜から行くらしいよ」
M:「やっぱり忙しいんだね…」
「でも話すよ?」
嫌とは言わせない。
強い意思を込めて言った。