第16章 Don't be discouraged!
二宮side
「潤さ、前に、智に言ったこと覚えてる?」
突然の俺の言葉に
潤の表情に戸惑いがみえる。
あぁ…もしかして俺が
なぜ俺に頼らないのか聞くと思ったのかな?
M:「いつの…話?」
「あの事件で…
あの人が薬のせいで倒れた時…。
翔ちゃんが番組打ちきりでボロボロに
なったとき…。
言ったこと覚えてる?」
16年も一緒にやってれば色々あって
俺たちはその度、その度もがきながら
苦しみながら進んできた。
時にはぶつかって、泣いて…。
でも…それがあったから
今の俺らがあると思う。
「潤が言ったんだよ?
自分はそんなに頼りないか?って
自分は薬よりも役にたたないか?って
ひとりで辛い思いしないで自分にも
その思いを背負わせてよって…」
潤の瞳から一筋、涙が落ちる。
指で拭いながら続ける。
「翔さんの時だって…
トラブルに何かしらの
責任があるとしたら5人平等だって
1/5づつ負えばいいだって
どうやったって覆せないことは
山ほどあるって…
全てが否定された訳じゃないから
手のなかにあるものを大事にしようって。
誰かが自分を責めてるなら…
支えようって…
言ったの潤くんじゃん?」