第15章 Always thinking about you…
二宮side
楽屋のテレビに翔さんのアップが映って…。
次の瞬間。
O:「翔ちゃん…」
つぶやきとがたんって言う椅子の倒れる音と
身を翻す智さんの姿。
思わず叫んでた。
「J、止めて!!」
俺の位置からじゃ止められないから。
呟いた瞬間のあの人の顔。
あんな顔のあの人を外に出すなんて
絶対に出来ない。
Jに抱きとめられて腕の中でひたすら
暴れながら「離して!行かせて!」って
悲痛な声を上げる。
翔さん…どうしたらいい?
答えなんてもらえないのに画面の向こうの
あの人に心の中で問いかける。
耳に届く智さんの繰り言のような声。
翔さんの声と智くんの声が小さく響く。
不安な気持ちが饒舌にする。
それに答えるような相葉さんの声。
さらに重なる潤くんの「大丈夫」って声。
俺たち5人がバラバラなことを言っていて…。
多分、見ている場所は一緒だと思う。
同じように傷つきその傷を
どうしていいかわからなくてもがいてる。
今の状況を頭の中で整理する。
潤くんに抱えられるように座っている智さん。
寄り添う、潤くん。
多分、今一番落ち着いているのは
相葉さんな気がする。
翔さんを迎えにいくと言ってる
智さんだけど…。
絶対に行かせられない。
行くなら俺か相葉さんか潤くんか…。
誰が適任か画面をにらみながら
頭をフル回転させる。