第13章 Childhood's end
二宮side
頷く俺に智さんが軽くため息をつく。
O:「やっぱり…。
あのねぇ、和、こういう時は
『ごめん』より『ありがとう』の方が
いいな」
智さんは一定のリズムで俺の頭を撫でる。
波のようなリズムが安心感をくれる。
抱きしめられたまま、
「ありがとう」って小声で伝える。
O:「ん。おいらで大丈夫なのか正直、
不安もあるけど…一緒に行くから…。
ね?だからさ、心配すんなよ」
「はい、頼りにしてます」
O:「そろそろリビング、戻ろうか?
翔ちゃんたちも気になってるだろうし」
「そうだね」
膝の上から降りて智さんに手を伸ばす。
今度は自分の方に腕を引っ張り、
ソファーから立ち上がった智さんの頬に
軽くキスをして…
そのままリビングに逃げた。
リビングに戻ると3人がどうした?って
言わんばかりの顔で俺を見た。
智さんがタイミングよく、俺の後ろに立つ。
横から出てくるピースサイン。
それだけで伝わるのが俺たちのいいところ…
だと思う。
珍しくレギュラー番組のオンエア日に
皆揃ってたから、そのままリビングで
番組のオンエアチェックと反省会。
その様子を見ながら思った。
メンバーの悩みや問題を
自分のこと以上に真剣に考えるみんなだから
きっとここまででやってこれたんだと…。
俺もそういう存在でありたいと
心から思った。