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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第12章 tie me up… tie you down…


大野side


翔ちゃんの膝に頭を載せて
考え事をしている翔ちゃんを眺めてたら
いつの間にか眠くなってきた。

微睡みながら翔ちゃんの言葉を思い出す。

おいらとは違う方法だけど…
ずっと一緒ってことだよね?

翔ちゃんと一緒ならどこにでも行ける。
どこででも暮らせる。
一緒なら…どこででも生きていける。

そうだね、
いざとなったら日本を飛び出そう。

それはそれでおもしろいね。

翔ちゃん、側にいてね。

左の手首。
そっと右手で触れる。
目には見えない鎖は翔ちゃんに繋がってる。
だから手錠なんかいらない。

この鎖はどうやっても解けない程、
がんじがらめだよ。







いつの間にか寝てたおいら。
目が覚めたら翔ちゃんのハンサムな顔が
隣にあった。

暫くそのまま眺めてたら
いきなり伸びた腕に捕まった。


S:「おはよう。
  そんなに見つめられると
  さすがに恥ずかしいだろ?」


「翔ちゃん…起きてたの?」


S:「ちょっと前にね。
  身体、大丈夫?
  昨日、無理させたから…」


「平気じゃ…ないっ
 腰……痛いんだけど」


腰に残る重い痛みに思わず抗議した。


S:「だよね…ごめん。
  今日は謹んで奉仕させて頂きます」


ニヤリと笑う翔ちゃん。
不穏な空気を感じて逃げたくなる。


「いや……大丈夫…だから…」


後ずさりして翔ちゃんから
逃げようとしたけどそこは狭いベッドの上。

あっという間に捕まって翔ちゃんの腕の中。


S:「まずは目覚めのキスから?」


「いや、もう起きてるし」


S:「照れんなよ」


「照れてないし」


抵抗を試みるも全く歯が立たない。


「もう、どうにでもして…」


こうして今日も平和な?一日が始まる…。

この空気感がおいら達らしくて
いいのかもしれない。




<おわり>





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