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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第12章 tie me up… tie you down…


大野side


深夜のホテル。

部屋にはおいらの吐息と空調の音、
そして不規則に鳴る口づけの音……。

ベッドの上で腕の自由を奪われ、
バスローブだけを身に付け転がるおいら。

息をあげるおいらを翔ちゃんが
サディステックな瞳で見つめる。


なんで、こうなったんだっけ……?

躰を支配する熱から逃げるように
時間を戻す。

そう…発端は翔ちゃんの体調不良。
あの時のお礼にと
翔ちゃんに食事に誘われた。

おいらの現場に
迎えに来てくれた翔ちゃんの車で
翔ちゃんが予約した店に向かった。

高速に乗り、都内を抜けて着いたのは
ベイサイドのホテル。

ホテルの個室で食事をして…
そのまま部屋で飲もうと言われ、
断る理由もなく
翔ちゃんが取った部屋へ行ったんだ。

翔ちゃんに言われて
先にシャワーを浴びて
バスローブを羽織って
翔ちゃんの元に戻った。

テーブルに用意されたシャンパンと
2つのフロートグラス。

そして…小さな瓶が2つ…置かれていた。


「翔ちゃん、シャワーは?」


S:「来る前に浴びてきたから大丈夫」


「ふーん。じゃ飲む?」


それには答えず翔ちゃんは
おいらの顔を覗きこむようにして言った。


S:「あの日の約束、覚えてる?」


「あの日って?」


S:「智くん、ご褒美くれるって
  言ったよね?」


「あぁ、あれね。
 もちろん覚えてるよ。」


S:「じゃ、ご褒美、ちょうだい」


ニヤリと笑う。


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