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しあわせはここにある【気象系BL小説】

第2章 甘いkiss


大野side


一人でいる夜は好きじゃない。
つい色々考えちゃうから…。

シャワーだけにしようかと思ったけど
寒かったしお風呂に浸かる。

この家、実はバスルームが2つかある。

さすがに男5人にバスルーム1つは
厳しいだろうということで
広めのバスルームと
一人用のバスルームがあるのだ。

一人用のバスルームでお湯に浸かりながら
ぼーっとする。

なんか静かすぎて、自分ひとり、
この世界に取り残された気分。

気がつくと涙が零れてた。

自分の嗚咽だけがバスルームに響く。

泣いてたのが分かったら…
翔ちゃん、心配する。

なんとか泣き止んで風呂を出た。

まだ翔ちゃんが帰る気配はない。

翔ちゃん、なにかあったのかな?
それとも
マンションに行くことにしたのかな?

静かな夜は思考をネガティブにする。

このままじゃマズイと思って
キャビネットのひきだしをあさる。

「あっ、あった」

小瓶のなかに色とりどりの小さな粒。
以前、ちょっと色々あったときに
メンバーから【お守り】って
もらった金平糖。

以来、無くなりそうになると
誰かが入れておいてくれる。

小瓶から金平糖を取りだし口に含む。

甘さと共にみんなの暖かい気持ちが
伝わってくる気がした。

おいらはそのまま、
ソファーで眠りに落ちてた。
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