第9章 Rely on me

大野side


M:「じゃ、俺たちも帰ろうか？」


「そうだね、潤くん、
　疲れてるのにごめんね。
　でも、助かるよ、ありがとう」


駐車場へ向かいながら話す。


M:「どういたしまして。
　　そんなのいいからさ。

　　あっ帰りに一度、俺のマンション
　　寄っても大丈夫？　　
　　そんなに掛からないから」

S:「うん、構わないよ、
　　そんなに今、辛くないし」


そういいながら後部座席に座る。

運転席に回った潤くんが車を出す。

潤くんのマンションに向かいながら
潤くんが確認してきた。


M:「うちのあとは、
　　智くんのマンション寄るでしょ？」


「なんで？」


M:「え？だって着替えとか、
　　イラストの道具とかいるんじゃないの？
　　明日、締切なんでしょ？」


「イラストならさっき
　マネージャーに渡したよ」


M･S:「え？」


M:「マジで？？｣


S:「いつの間に？｣


「うーんとね、コンセプトは出来てたから
　翔ちゃんが寝てる間に仕上げた｣


S:「え？うちに道具とかないでしょ？｣


「前に持ってきて置いてっちゃったのが
　あったからそれで…｣


S:「うわっマジで？いつの間に？」


「いつだったかなぁ？忘れちゃった
　洋服も置かせてもらってるのあるから
　大丈夫だよ」


M:「やっぱ智くんにはかなわないわ」


そうこうするうちに車が
潤くんのマンションについた。


M:「ちょっと待っててすぐ戻るから」


そう言って潤くんはエンジンをかけたまま
マンションに消えていった。